映画・DVDを、管理人の独断と偏見で辛口評価!たまに音楽・書籍評価もあります。

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告発のとき

2009 - 01/09 [Fri] - 21:46

「告発のとき」DVD鑑賞★★★☆
原題:In the Valley of Elah
監督:ポール・ハギス
製作:アメリカ、2007年
出演:トミー・リー・ジョーンズ、シャーリーズ・セロン、スーザン・サランドン、ジョシュ・ブローリン、ジョナサン・タッカー、ジェームズ・フランコ、フランシス・フィッシャー、 ティム・マッグロウ、ジェイソン・パトリック、他

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(2009/01/07)
トミー・リー・ジョーンズシャーリーズ・セロン

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イラクの戦場から帰還した若き兵士マイクが行方不明に。その知らせを受けた元軍人である父ハンクは調査を開始する。地元の女刑事エミリーの協力を得た彼は、残酷な真実に迫っていくことになる。【MovieWalker】

近年、イラク戦争を描いた作品などは多く見受けられるの。この作品は、PTSD「心的外傷後ストレス障害」という、日本でも多く聞くようになった心の病を題材とした内容になっている。イラク戦争から帰還した兵士などに多くに急増しているらしいのだが、実際に我々の身近にも迫りつつある病なのかもしれないと感じずにはいられない…。事件はごく普通の軍人一家を突如襲った悲劇から幕を開ける。イラクから帰還したはずの息子が、なんの連絡もなしに失踪してしまう。元軍人である父親は、どうしても息子の謎の失踪が信じられずに、自ら息子の失踪を追い続けていき、徐々に見えてくる驚愕の真実を知ることになる。失踪した息子を懸命に捜しつづける父親役のトミー・リー・ジョーンズの熱演が光る。息子の行方があっさりと分かり、次々とつきつけられる残酷な事実を、ただ静かに受け止めていくしかない姿が物悲しい。戦争という大きなテーマではあるが、無駄な要素を一切省いていき、重苦しい雰囲気だけが終始漂い続ける。そんな空気の中で、PTSDを描いているように見えて、実際には人間というテーマで深く描かれているように感じる。戦争がもたらした悲劇は計り知れないが、作品を観賞後、自問自答せずにはいられない虚しい気持ちにさせられる。

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近距離恋愛

2009 - 01/05 [Mon] - 17:00

「近距離恋愛」DVD鑑賞★★
原題:Made of Honor
監督:ポール・ウェイランド
製作:アメリカ、イギリス、2008年
出演:パトリック・デンプシー、ミシェル・モナハン、ケビン・マクキッド、シドニー・ポラック、キャスリーン・クインラン、他

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(2008/12/19)
シドニー・ポラックパトリック・デンプシー

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大学時代に知り合い、10年来の親友のトムとハンナ。強い絆で結ばれている2人だったが、トムはある日、彼女への気持ちが友情ではなく、愛情なのだと気付く。だが、その矢先、彼女から婚約を伝えられ、介添人を頼まれてしまう。【MovieWalker】

あけましておめでとうございます。今年もJUKEBOXを宜しくお願い致します。
2009年もスタートしましたが、今年最初に観た作品はベタな恋愛映画。特に捻りも無く、ひたすらベタな展開をここまでされてしまうと、さすがに終盤は飽きてしまい眠気が襲ってきます。週末を一緒に10年間も過してきた親友の女性への気持ち。それは気付かないフリをしているだけであって、本当はそれが恋愛感情であるということを、子供じゃあるまいしいい年した大人が分からないはずもない。そんな男が、彼女の花嫁付添人をつとめる羽目になり、なんとか彼女の結婚を阻止しようと悪戦苦闘する姿を描いていく。あくまでラブコメの王道まっしぐらの展開です。そもそもメイド・オブ・オナーとは、結婚式での筆頭花嫁付添い人のことなのだが、この制度が日本にないものなのでイマイチ理解できない部分が多い。花嫁付添い人をテーマにした作品もいくつか鑑賞したことがあるのだが、個人的にあまり当たりだった作品がない。今回も間違いなくハズレくじを引いてしまったようです。今まで友人だと思っていた異性に対して、ふとした瞬間好意を抱く瞬間があるようだが、ボクははじめから女性として見ていない相手は口説かないので、その点がよく分からない。肉体関係という一線を越えてはいないからこその苦悩もあるのだが、その境界線を越える勇気をはじめから出せばいいだけの話のようにも思える。近くに居すぎるからこそ踏み込めない気持ちもわかるが、このような描き方では大人は納得できないものです。

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幻影師アイゼンハイム

2008 - 12/16 [Tue] - 18:13

「幻影師アイゼンハイム」DVD鑑賞★★★
原題:The Illusionist
監督:ニール・バーガー
製作:アメリカ、チェコ、2006年
出演:エドワード・ノートン、ポール・ジアマッティ、ジェシカ・ビール、ルーファス・シーウェル、エドワード・マーサン、他

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(2008/11/21)
エドワード・ノートンポール・ジアマッティ

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若き天才幻影師アイゼンハイムが、初恋の女性ソフィと15年ぶりに再会する。しかし彼女は、悪名高き皇太子の婚約者になっていた。やがてアイゼンハイムと皇太子は激しく対立し、悲劇的な事件が起こる。【MovieWalker】

ピューリッツァー賞作家である、スティーヴン・ミルハウザーの小説を映画化した作品。この作品なんですが、予告を観た段階である程度結末が予測できてしまったのですが、その期待を裏切らずにそのままの答えでしたので、嬉しいような哀しいような複雑な心境になってしまいました…。時は19世紀末のウィーン。ハプスブルク帝国末期の頃、大掛かりなイリュージョンが大流行していた。その中でも特に、天才幻影師と謳われているアイゼンハイムが絶大な人気を誇っていた。そんな彼が、ある舞台で幼なじみであるソフィと偶然に再開してしまう。彼女とは幼き頃よりの恋仲だったが、皇太子との結婚を控えた公爵令嬢というソフィとの禁断の愛に溺れていくラブ・サスペンス。主演であるエドワード・ノートンは、個人的には好きな役者さんの一人です。彼の甘いマスクと、当時の良質ないでたちが様になっている。若干ヒゲが似合っていないようなきもするが、それなりの品も具わっている。一方ソフィ役のジェシカ・ビールだが、やや品格には欠けてみえるのが残念でした。トリックなどの説明は曖昧であり、サスペンス要素を期待しすぎると肩透かしをくらってしまう危険が高いだろう。やや古典的な部分が強いのだろうが、ラブ・サスペンスとして気楽に観る分には問題ないとは感じる。レトロな色彩漂う街並みや、作品の幻想的な世界観を味わう作品。◆映画ランキング◆

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ゲットスマート

2008 - 10/16 [Thu] - 12:07

「ゲットスマート」★★★☆
原題:Get Smart
監督:ピーター・シーガル
製作:アメリカ、2008年
出演:スティーブ・カレル、アン・ハサウェイ、ドウェイン・ジョンソン、アラン・アーキン、テレンス・スタンプ、ジェームズ・カーン、マシ・オカ、ネイト・トレンス、ケン・ダビティアン、テリー・クルーズ、デビッド・コークナー、ダリープ・シン、ビル・マーレイ、他
getsmart
犯罪組織“カオス”の仕業で、米国諜報組織“コントロール”のスパイの正体がすべて暴かれる事態が起き、晴れてスパイに昇格した分析官のスマート。ところが、美人だけど凶暴なエージェント99とコンビを組むはめに。【MovieWalker】

1960年代に放送されていた、「それ行けスマート」をリメイクし映画化した作品。オリジナルのテレビシリーズは、生まれる前に放送されていたために今回はじめてそのことを知りました。元ネタを知らないので比較は出来ないが、ある程度現代風にアレンジしつつ当時のネタも使っているようには窺える。スパイ・アクションのコメディならば好きなジャンルだが、微妙に笑いのツボが違っているようにも感じられる…。主演はスティーブ・カレル。彼の出演作である「40歳の童貞男」を以前観たのだが、その時も微妙な笑いの違いを感じていた。それでも、この真面目そうに見えてどこか抜けているようなボケの演技はそれなりに魅力を感じる。几帳面な正確で、自分自身を完璧な人間だと思い込んでいる辺りが笑いのツボなのだが、その期待を裏切らずにドジをしてしまい作戦で散々失敗するあたりが面白い。相棒エージェント役のアン・ハサウェイの存在も、彼の存在をより一層に引き立たせている。この二人が小道具の自慢をしたり、息が合っているのか合っていないのか分からないような微妙なかけ引き具合が不思議な世界観をかもし出しているようにも感じられる。カーチェイスや飛行機からのダイブなどの見せ場も多く登場するのだが、その全てがおふざけにに感じてしまうのが作風なのだろう。しかし生真面目な演技からの数々の笑いというものは、どこかオーバーすぎるように思えてならない。やはりお国柄の違いなのだろうが、この手のコメディは笑いのツボが違ってしまうと心から楽しむのが少々難しいと思う。アン・ハサウェイの60年代風ファッションは可愛いのだが、化粧がちょっと濃過ぎるかな?◆映画ランキング◆

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歓喜の歌

2008 - 09/04 [Thu] - 16:43

「歓喜の歌」DVD鑑賞★★★
監督:松岡錠司
製作:日本、2007年
出演:小林薫、安田成美、伊藤淳史、由紀さおり、浅田美代子、田中哲司、筒井道隆、塩見三省、他

歓喜の歌歓喜の歌
(2008/08/29)
小林薫伊藤淳史

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町の文化会館に勤める飯塚は、明日の大晦日のコンサートに、まぎらわしい名前のママさんコーラス・グループをダブル・ブッキングしたことに気づく。双方とも頑として出演を譲らず、調整役の飯塚は板挟みになっていく。【MovieWalker】

落語家、立川志の輔の創作落語を映画化した人情喜劇。文化会館に勤める公務員と、2組のママさんコーラスグループとの騒動をユーモラスたっぷりに描いている。物語は年も押し迫った12月30日の朝の電話を受けたことから始まる。電話を受けた小林薫演じる飯塚主任というのが、典型的なダメ人間。そんな彼が大晦日の晩に行われるコンサートの予約を、間違えてWブッキングしたことにより騒動が起きてしまう。予約をした2組のコーラスグループの名前が紛らわしいほどに似ている。「みたまコーラスガールズ」と「みたまレディースコーラス」という2組のWブッキングを飯塚ははじめ、単なるおばさんたちのお遊び程度に考えていた。そんな楽観的な考えで対処したのが事の発端だとは皮肉なものです。優柔不断でいい加減、そんな無責任な上司ほどイラついたり呆れたりするものです。ボクも以前勤めていた会社では、そんなダメな上司の下で働き毎日ストレスばかりが溜まる日々を送っていました。そんなダメ主任を小林薫がムカツクくらいにいい演技をしている。そんな彼とは対照的に、コーラス・グループのリーダーを務める安田成美の天然ボケ?のような演技がうまくかみ合い、絶妙のバランスを取っているように感じられる。他にも多くの個性あるコーラス・グループの面子は見物。ただ全体を通して観てみると、どうも個性ばかり強いのが目立つだけでいまひとつ面白味に欠けているように感じられるのが勿体無い。無駄なエピソードや数々のツッコミ箇所の多くが気になって仕方がない。コンサートシーンはそれなりに見応えがあったが、どうも上手くまとまりのない作品といった印象を受けてしまいました。◆映画ランキング◆

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この道は母へとつづく

2008 - 08/08 [Fri] - 19:02

「この道は母へとつづく」DVD鑑賞★★★☆
原題:Italianetz
監督:アンドレイ・クラフチューク
製作:ロシア、2005年
出演:コーリャ・スピリドノフ、マリヤ・クズネツォーワ、ダーリヤ・レスニコーワ、ユーリイ・イツコーフ、ニコライ・レウトフ、他
Italianetz
辺境の孤児院で生活する6歳のワーニャが裕福な外国人に引き取られることになる。しかし、本当の母親が恋しくなったワーニャは孤児院を脱走し、追っ手から逃げながら危険な一人旅を続けていく。【MovieWalker】

この作品を簡単に説明してしまば、ロシア版「母をたずねて三千里」のような感じだろう。親を知らない孤児の6歳の純粋な少年が、孤児院を抜け出して本当の母親を探す苦難の道のりを描いている。第55回ベルリン国際映画祭少年映画部門でグランプリに輝いた作品。一途な想いを抱いた少年・ワーニャ君の愛と感動の物語は、なんとも心にストレートに響いてくる。6歳といえば、まだ小学校に入学する年齢です。そんな幼い子が孤児院にはたくさん居るということを作品を通じて見るだけで、胸が苦しくなってきてやるせない気持ちになる。大半が親の顔を知らずに捨てられ、ごくまれに里親へ養子に行くことができる。そのチャンスをワーニャ君も得るのですが、ある出来事をキッカケにして彼の心に本当の母親に会いたいと思う気持が溢れてくる。誰しもやはり本当の親が恋しいもの。しかもまだ6歳という年齢ならば尚更だと思う。そこから必死で字を覚え、年上のお姉さんの協力を得て孤児院を脱走する。しかし少年一人で知らない土地を目指すのは困難なことです。しかし、その土地土地の大人たちが彼に優しく接してあげ目的地まで導いてくれる。子供を守り優しくしてあげるということは、やはり万国共通のことなのだと改めて感じるシーンが多くありました。母親に会えるまでの道のりの中、本当に小さな身体には大きすぎる困難ばかりが立ちはだかりますが、結末が不幸にならないのがこの作品の一番良かった点だと感じます。これが全くの逆の結末ならば、おそらくレビューすら書く気にはなれなかっただろうと思う。この作品は実話を基に作られたそうです。金融破綻によって、街には多くのホームレス少年がいるロシアの現状。そういったロシアが抱えている経済状況や孤児院の貧しい現状などをリアルに描いているため、考えさせられる部分も多い。登場してくる子供達のほとんどが素人です。しかしその自然な姿からは考えられないような日常が、ロシアの地では起こっているということを思い知らされた作品。◆映画ランキング◆

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崖の上のポニョ

2008 - 07/20 [Sun] - 18:43

「崖の上のポニョ」★★★
監督:宮崎駿
製作:日本、2008年
出演:奈良柚莉愛、土井洋輝、山口智子、長嶋一茂、天海祐希、所ジョージ、柊瑠美、矢野顕子、吉行和子、奈良岡朋子、他
ponyo
海辺の穏やかで小さな町の、崖の上に建つ一軒家で暮らす5歳の男の子・宗介。ある日彼は、海に棲むさかなの子ポニョと出会う。交流を深めていく彼らだが、やがてポニョは、宗介と一緒に生きたいと願うようになる。【MovieWalker】

ポーニョ、ポーニョ、ポニョ、さかなの子…。ついつい口ずさんでしまう主題歌ですが、前後左右を見渡してみると、ボクの周りはポニョのような可愛い女の子たちで埋めつくされていました。前作の「ハウルの動く城」以来4年振りとなる宮崎監督の新作は、アンデルセン原作の童話「人魚姫」をモチーフに製作された、母なる大地である海を壮大にイメージされたファンタジー。人間になりたいと願う金魚のようなさかなの子であるポニョと、海辺の崖の上に暮らす5歳の少年・宗介との心温まる友情と、ちょっとした冒険とを描いている。まずこの作品を観賞するには、自分の精神年齢を5歳児まで戻すことが必須条件となる。そうしなければ、大人の曇った色眼鏡でしか鑑賞できない。ある意味そこまでしなければ、ジブリというブランド力も薄れてきているように感じられる。今の世の中を肯定するには、幼い頃に戻らない限りは何も出来ないのか!?というメッセージすら伝わってくるのが辛い。何も疑いもせずに、ただ好きな人の側に居たいという純粋な気持ちが、ポニョのあどけない笑顔から感じられる。慈愛に満ちた世界観を優先しているように思え、ややストーリーに乏しい部分がるが、ポニョというポジティブ思考の存在に頬が緩んでしまう。今までの宮崎作品の代名詞ともいえる、背景や風景の素晴らしい表現力ではなく、全て手描きという作風が生命の生き生きとした今までとは違った新たな表現力を描き出している。「トトロ」のような完全なる子供向けとも違い、大人向けとまではいかない作品だが、夏休みの親子での観賞には十分楽しめる作品でしょう。◆映画ランキング◆

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クライマーズ・ハイ

2008 - 07/08 [Tue] - 00:48

「クライマーズ・ハイ」★★★☆
監督:原田眞人
製作:日本、2008年
出演:堤真一、堺雅人、小澤征悦、田口トモロヲ、堀部圭亮、マギー、尾野真千子、滝藤賢一、でんでん、矢島健一、皆川猿時、野波麻帆、西田尚美、遠藤憲一、中村育二、蛍雪次朗、高嶋政宏、山崎努、他
climbershigh
1985年8月12日、群馬県御巣鷹山でジャンボ旅客機墜落事故が発生。地元新聞社のデスクとして取材を指揮する悠木だが、そんな彼に販売部員で親友の安西が、クモ膜下出血で意識不明に陥ったとの知らせが飛び込む。【MovieWalker】

1985年8月12日、乗員乗客524名を乗せた日航機123便が墜落したというニュースは、小学生ながらにとても驚いた記憶が未だに残っている。当時まだ子供だったボクにとって、飛行機とは一瞬で大勢の人が死んでしまうとても怖い乗り物なんだと認識させられた。それほどまでにこの悲惨な事故は、幼い心にも深く刻まれたものだった。原作者である横山秀夫が、群馬の地方紙の社会部記者として実際に取材した自身の経験を基に描かれた小説「クライマーズ・ハイ」の映画化。過去にも佐藤浩市主演でドラマ化されたのだが、そちらの方は未見。普段我々一般人が知ることが出来ないであろう、架空の新聞社の壮絶な一週間を激しいカット割りで描写している。実力ある役者陣が個々に白熱したブンヤ魂を演じてはいるのだが、どうも無駄にカットが多すぎて、上手く人間描写ができていないような気がしてならない。出演者も多いのもネックだが、余計な演出や過去と現在の切り替わりにもあまり意味を感じられず、無駄に時間を使っているようにも思える。部署での古い上下関係での確執や自己顕示欲などは少々嫌悪感を感じてしまうのだが、なぜかそこから熱いブンヤ魂というものも強く感じずにはいられない。物語のスケールが大きく、役者の演技も光るものがあるだけに、それを上手くまとめられなかったのが残念でならない。それぞれの感情が幾度となく激しく交錯する人間ドラマを描こうとした社会派作品ですが、スクープ合戦や遺族とのやり取りなどを観ていると、どうも命の尊さというものに対しての描き方が納得いかずに怪訝に思えてならない。それなりに緊迫感は味わえる作品に仕上がってはいるが、山崎努の作りすぎるキャラが終始気になり邪魔で仕方がなかった…。◆映画ランキング◆

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奇跡のシンフォニー

2008 - 06/26 [Thu] - 18:26

「奇跡のシンフォニー」★★★☆
原題:August Rush
監督:カーステン・シェリダン
製作:アメリカ、2007年
出演:フレディ・ハイモア、ジョナサン・リース・マイヤーズ、ケリー・ラッセル、テレンス・ハワード、ロビン・ウィリアムス、他
August Rush
生まれた時から両親と離れ離れで、施設で孤独に生きてきた11歳のエヴァン。ある日、施設を抜け出し、マンハッタンへやって来た彼は、ストリート・ミュージシャンたちと出会い、自身も楽器を演奏していくようになる。【MovieWalker】

予告を観るたびに泣いてしまっていたが、本編では不覚にも号泣してしまいました。ピュアな少年役をフレディ・ハイモア君に演じさせる時点で、もうこの作品は反則です。孤児の少年が、音楽に出会い、音楽を通じてまだ見ぬ両親を探すという、ファンタジー要素満載の作品。邦題に奇跡という言葉が使われているが、正しく奇跡以外の何物でもない内容ばかりが散りばめられている。孤児院で育った11歳のエヴァンは、不思議な音に誘われるかの如く、孤児院を抜け出してニューヨークへと辿り着く。生まれながらに音楽の才能が備わっており、様々なストリートミュージシャンたちに巡り会い、後に現代のモーツァルトと絶賛されるまでになる。凡人が神童を演じるのではなく、天才子役が天才を演じているのだから違和感なく鑑賞できる。音楽は音を楽しむと書きますが、本当に彼の屈託のない笑顔からは、音楽を思う存分楽しんでいるように感じられ、観ていてとても心地の良い空間を味わえる。そこにセンスのいい様々な音楽が流れ、ありえない奇跡的なストーリーにも関わらず、感情移入させられていき、自然と涙が溢れ出してきてしまう。まだ見ぬ両親に、会いたい想いを音にのせ願い続けるエヴァン。死産だと聞かされていた息子が生きていたことを知り、チェロに想いを込めて演奏する母親。出会った瞬間に惹かれ、離れ離れになってしまった女性に、一度は捨てたロックで再び会いたい願いを込めて歌う父親。3者が音に導かれていく光景は、胸と目頭を熱くしていく。不思議と音楽に酔いどれていってしまうのだが、その酔いから醒めた瞬間、内容に対して物足りなさが残ってしまう作品。ただ、音楽に関しては最高級の酔い心地を提供してくれた。◆映画ランキング◆

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隠し砦の三悪人 THE LAST PRINCESS

2008 - 05/14 [Wed] - 18:57

「隠し砦の三悪人 THE LAST PRINCESS」★☆
監督:樋口真嗣
製作:日本、2008年
出演:松本潤、長澤まさみ、阿部寛、椎名桔平、宮川大輔、甲本雅裕、高嶋政宏、國村隼、KREVA、黒瀬真奈美、生瀬勝久、古田新太、上川隆也、他
kakushitoride
隣国の山名に攻められ、陥落寸前の秋月。ひょんなことから、山の民の武蔵と木こりの新八が、秋月復興の軍資金である紋章入りの金塊を発見する。大喜びする彼らの前に秋月の侍大将、真壁と姫君の雪姫が現われる。【MovieWalker】

台詞といい、主題歌といい、裏切り御免としつこすぎてウザイ。その中でも一番ウザイのが、台詞もないのに一人変な格好をしてチョロチョロと歩き回り、シーンを台無しにしてしまっている主題歌を歌っている方かもしれない…。1958年に製作された黒澤明監督の傑作活劇を、新解釈を加えてリメイクした作品。オリジナル版を律儀に再現した森田芳光監督の「椿三十郎」にしても、新たな解釈を加えた今作にしても、黒澤作品をリメイクしたならば、絶対に文句の一つや二つは言いたくもなる。それ以前に、なぜ今リメイクしなければいけないのか?全くもって理解出来ないものです。そもそもこの作品は、アイドル映画として鑑賞すべき作品のような気がしてならない。実際に鑑賞していた10代の女性などは、松潤を見て黄色い声援をあげていたことだし…。それ以上の世代にしてみたら、ある二つの作品のパクリと思えてくるのかもしれない。スターウォーズとカリオストロの城を彷彿とさせるシーンが、いくつか見受けられる。例えその作品に対してのオマージュだったとしても、もう少し違った見せ方というものも出来たのではないだろうか?時代背景もよく見えてこなく、それぞれの灰汁の強いキャラが目立ちかみ合っておらず、テンポを悪くしていっているように思える。それに加えて、高貴な姫様と山の民の身分の違う二人の恋を描いているので、ため息が出てくるばかりです。変に人間関係を描こうとしている為に、他の見せ場が全体的に弱弱しく見える。そんな中、ダース・ベイダーのようないでたちの椎名桔平が、一番のハマリ役だったように思える。主題歌もここまで作風に合っていないと、もう笑うしかない。わざわざ劇場で鑑賞するような作品でもなく、松本潤、長澤まさみのファン以外はDVDでも見なくてもいい作品。こういうリメイク作品に制作費を投じるのならば、新しい何かを生み出して欲しいと思う。◆映画ランキング◆

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プロフィール

ワールダー

Author:ワールダー
性別:男
年齢:30代前半
血液型:B型
好物:ビール、和食、刺身
趣味:映画鑑賞、音楽鑑賞、読書、ドライブ、ビリヤード、スノーボード

*TBは承認制とさせていただきます。尚、不適切な表現などにつきましては、削除させていただきますのでご了承ください。

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