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潜水服は蝶の夢を見る
「潜水服は蝶の夢を見る」DVD鑑賞★★★★
原題;LE SCAPHANDRE ET LE PAPILLON
監督:ジュリアン・シュナーベル
製作:フランス、アメリカ、2007年
出演:マチュー・アマルリック、エマニュエル・セニエ、マリ=ジョゼ・クローズ、アンヌ・コンシニ、オラツ・ロペス・ヘルメンディア、他
雑誌編集者のジャン=ドーは、脳梗塞に倒れ、全身が麻痺して動かなくなる、閉じ込め症候群に陥ってしまう。絶望状態の中でも、周りの人々に支えられた彼は、唯一動く左目を使って、自分の半生をつづり始めていく。【MovieWalker】
順風満帆な人生から一転し、突如の脳梗塞によって全身が麻痺して自由を奪われた男が、唯一自分の意思表示が出来る左目の瞬きだけで書き上げた自伝を映画化した作品。感情移入できるかできないかで、ハッキリと評価が分かれてしまいそうですが、個人的にはこういった作品は好きです。パリのファッション誌「ELLE」の編集長だったジャン=ドミニク・ボビーは、少し前の言葉でいうちょいワルオヤジ。一流の服を着て、豪華な食事に酒、美人の女性と旅などをしながら、誰もが羨むような人生を満喫していた。そんな彼に突如として脳梗塞が襲い掛かり、人生に劇的な変化をもたらしてしまう。左目の瞼以外が麻痺してしまい、植物状態とは違い意識はあるのに何も出来ない状態。これは想像しただけでも、身の毛もよだつような話です。全身が麻痺し、動かない身体という檻の中に閉じこめられている状態のことを、ロックト・イン・シンドローム(閉じ込め症候群)と呼ばれているらしい。そんな自分の状態をジャン=ドーは、潜水服を身に纏っている状態に例えている。こういったセンスは、なかなか日本人には真似できない部分だと思う。そんな絶望といっても過言ではない状況下で、自分自身と向き合うことによってイマジネーションを膨らませ、蝶のように空高く羽ばたき自伝を完成させた彼の強い意志は尊敬に値する。左目だけの視界を表現したカメラワークは、突然フレームアウトしたりし、不自由さや彼の苛立ちなどをうまく表現している。彼の世界観というものが作品全体から感じ取られ、蝶のように自由に羽ばたきだした瞬間は、なんだか自分の重苦しい空気まで吹き飛んでいってしまうような気がしてしまった。死に直面し、改めて生について考えさせられる部分も多いが、いかに健康でいることが幸せであるかということが分かったような気がする。人間臭さが残りつつも、20万回の瞬きだけで自伝を完成させた奇跡に酔いしれた作品。◆映画ランキング◆
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