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素敵な人生のはじめ方
「素敵な人生のはじめ方」DVD鑑賞★
原題:10 ITEMS OR LESS
監督:ブラッド・シルバーリング
製作:アメリカ、2006年
出演:モーガン・フリーマン、パス・ベガ、ジョナ・ヒル、アレクサンドラ・ベラルディ、ボビー・カナヴェイル、他
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ある方のブログで、モーガン・フリーマン人気が意外なほど高かったので、劇場未公開作品である「素敵な人生のはじめ方」を鑑賞してみました。彼自信が出演しプロデュースしているようなのですが、個人的には大ハズレでした。今回のモーガン・フリーマンの役どころは、過去に栄光のあった役者で、もう4年近くも映画に出演していないという、作品中では名前が不明な役者。有名な役者という点では、彼自身を重ね合わせたような感じがする。そんな彼が、役作りのために訪れたあるスーパーで、10品目か、それ以下専用のエクスプレス・レジを担当するスカーレットと出会う。彼女しか従業員の中では英語が話せず、迎にくるはずのドライバーも来ない。取り残された有名俳優はスカーレットに自宅まで送っていって欲しいと頼むのですが、なんの進展も無く物語りはダラダラと単調に進んでいくだけ…。正直なところ、睡魔にばかり襲われ、鑑賞するのが苦痛になってきてしまう。捉えたかによっては、安らぐような感じの漂う作品なのだろうが、個人的には退屈極まりない作品でしかなかった。◆映画ランキング◆
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スルース
「スルース」DVD鑑賞★★★☆
原題:Sleuth
監督:ケネス・ブラナー
製作:アメリカ、2007年
出演:マイケル・ケイン、ジュード・ロウ
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1972年の映画「探偵スルース」をリメイクした作品。オリジナルではローレンス・オリビエとマイケル・ケイン主演でしたが、今回はオリジナルではマイロ・ティンドル役だったマイケル・ケインがアンドリュー・ワイクに扮して、彼が過去に演じたマイロ・ティンドル役をジュード・ロウが演じている。過去にもジュード・ロウは「アルフィー」でマイケル・ケインが演じた役柄を任された事があるので、今回で二度目となる。この新旧コンビの絶妙な間によって、妻を寝取られた男と妻を寝取った男との激しい緊迫感を生み出している。現代風にアレンジされてはいるが、この二人だからこそここまで惹きつけられる作品に仕上がっているようにも感じられる。ロンドン郊外に住むベストセラー推理小説作家の豪邸に、彼の妻と不倫関係である若い男が訪ねて来る。離婚を承諾しない老作家を説得しようと必死になるティンドルであったが、ワイクからある提案を持ちかけられる…。ここから二人のゲームが始まっていき、巧みな話術による心理戦が攻防していく。罠と知りながら真っ直ぐとぶつかり合っていく青年と、年の功ともいえる嫌らしいまでの罠を仕掛けていく老作家のかけ引きが面白い。しかし、近代的な建物は何処か美術館のように静寂で不気味であり、お互いの暴言が激しく飛び交い、感情移入すら許されないような異様な空気をかもし出している。前半と後半ではゲームの内なる心理などが違っており、見えない時間帯というものも存在する。それが余計にミステリアスな雰囲気を演出しているのだが、男の醜い嫉妬心というものは観ていてお世辞にも褒められるようなことではない。緊迫感の中にもユームアが含まれており、怪しい妖艶な香すら見え隠れする作品。◆映画ランキング◆
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シューテム・アップ
「シューテム・アップ」DVD鑑賞★★★☆
原題:Shoot 'Em Up
監督:マイケル・デイビス
製作:アメリカ、2007年
出演:クライブ・オーウェン、モニカ・ベルッチ、ポール・ジアマッティ、スティーブン・マクハッティ、グレッグ・ブライク、ダニエル・ピロン、ラモーナ・プリングル、ジュリアン・リチングス、他
![]() | シューテム・アップ (2008/10/08) クライヴ・オーウェンモニカ・ベルッチ 商品詳細を見る |
ストーリーというものが有るのか無いのかよく分からないが、ただひたすら銃を撃ち続けるだけの内容なのに、何故か面白く感じてしまう不思議な作品。それにしてもクライブ・オーウェンの濃い顔にニンジンという組み合わせは、あまりにも似合わなすぎる…。突然、死に際の妊婦から産まれたばかりの赤ん坊を託されたことによって、一人の男が巨大な組織の陰謀に挑んでいく、痛快娯楽アクション。主人公の凄腕ガンマン・スミスを演じるのはクライブ・オーウェン。冒頭からバス停に座りながらニンジンを食べているあたりから妖しいニオイがプンプンと漂ってくる。その変な期待を裏切らない、面白可笑しな展開が待っています。ニンジンで人を殺したり、スカイダイビングをしながらの銃撃戦などはちんけな映像なのだがなぜか見入ってしまう。様々な銃を使いながら、トラップを仕掛けたりしながらの激しい銃撃戦などが最大の見所。たった一人で小さな赤ちゃんを守りながらの攻防には、特に意味を感じられなかったが、やはりバラエティーに富んだ数々のガンアクションあっての作品。モニカ・ベルッチ扮する赤ちゃんプレイ専門の娼婦のキャラは個性が強かった。ユーモア溢れるおバカな作品なので、スカッとしたい気分の時などにはいいかもしれない。◆映画ランキング◆
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最後の初恋
「最後の初恋」★★★
原題:Nights in Rodanthe
監督:ジョージ・C・ウルフ
製作:アメリカ、オーストラリア、2008年
出演:リチャード・ギア、ダイアン・レイン、スコット・グレン、クリストファー・メローニ、ビオラ・デイビス、ジェームズ・フランコ、他
夫や娘との間に問題を抱え、日々の疲れをいやすために友人が営む海辺の小さなロッジを手伝うエイドリアン。そこへ同じように結婚生活に疲れを感じている医師のポールが客として現れ、彼らは互いの存在を意識しはじめる。【MovieWalker】
「きみに読む物語」、「メッセージ・イン・ア・ボトル」で知られる作家ニコラス・スパークスの原作を映画化した作品。主演はリチャード・ギアとダイアン・レイン。過去にも何度か共演しているだけあって、安心して観ていられる大人のためのラブロマンスに仕上がっている。ノースカロライナ州の海辺ギリギリに建っている小さな古いホテルで、心に問題を抱える中年の二人が一生を変えてしまうような運命的な出会いをしてしまう。夫の身勝手な行動や、思春期の娘、病弱な息子のことなどで悩むエイドリアンは、友人が経営するホテルの留守番にやってくる。そこへワケありな一人の高名な医師・ポールが唯一の客としてやってくる。それぞれが心に問題を抱えており、そこへ嵐が接近してきて何かがあったら…。もう後は行き着く先は一つだと言わんばかりのベタな展開。あまりに話がとんとん拍子で進んでいくために、ある意味二人に取り残されていくような感覚に陥ってしまう。しかし冒頭で大人のラブロマンスであると説明したように、その展開についていけないような方は観ないほうがいいと思う。ワケありな大人が互いに惹かれあい恋に落ちる。別に驚くような展開が全く無い状態ではあるが、リチャード・ギアとダイアン・レインの二人がスクリーンに居るだけで絵になってしまう。しかし二人とも老けてしまい、恋の展開に全く盛り上がりがないのは正直イタイ。手抜きの描写などは見受けられないが、なにか物足りなさが残ってしまうような切ない物語だった。色は思案の外とは言うが、恋愛のいろはを知らない子供は観ても理解出来ない作品だろう。◆映画ランキング◆
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スリップストリーム
「スリップストリーム」DVD鑑賞★☆
原題:Slipstream
監督:アンソニー・ホプキンス
製作:アメリカ、2007年
出演:アンソニー・ホプキンス、クリスチャン・スレーター、ジョン・タトゥーロ、マイケル・クラーク・ダンカン、フィオヌラ・フラナガン、他
劇場未公開作品である「スリップストリーム」を鑑賞してみました。大好きな俳優の一人であるアンソニー・ホプキンスが、10年ぶりにメガポンを採った作品。監督・脚本・出演を自分自身でこなしているのを見ると、それなりの意欲作なのだろう。しかし内容はボクには全く理解できませんでした。現実と幻想の世界の狭間で生きる映画脚本家の、奇妙であり夢のような世界を奇想天外に映し出している。現実世界で彼が執筆している虚構の世界の住人達が、少しずつ現実世界を侵食していくのですが、その描写の仕方が、なんだか観ていてとても気分が悪くなるような感じがしました。クスリでラリっている人の感覚というか、徐々に二つの世界が衝突し時空軸がずれ始めていく様はフラッシュバック現象のようにも思える。正直何がなんだか全く解らないし、ボクには到底理解できるような作品ではないように感じた。この内容では、劇場未公開というのも納得してしまいます。◆映画ランキング◆
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幸せの1ページ
「幸せの1ページ」★★★
原題:Nim's Island
監督:ジェニファー・フラケット、マーク・レビン
製作:アメリカ、2008年
出演:アビゲイル・ブレスリン、ジョディ・フォスター、ジェラルド・バトラー、マイケル・カーマン、マーク・ブラディ、マディソン・ジョイス、シャノン・バン・デ・ドリフト、他
潔癖症で引きこもりの作家アレクサンドラは、ネタ探しのため、南の島で暮らす学者のジャックにメールを送っていた。ある日、ジャックの娘ニムからのSOSメールを受信したアレクサンドラは、彼女を救うために島へ向かう。【MovieWalker】
ウェンディ・オアーの児童書を映画化した冒険ファンタジー。引きこもりのベストセラー作家と、南の島で父親と2人で暮らす少女の奇跡的な出会いを面白可笑しく描いているチャーミングな作品。潔癖症で対人恐怖症の人気作家のアレクサンドラは、新作のネタ探しのためにネット検索していると、孤島で暮らす海洋生物学者のある記事を目にする。そこで知り合った娘のニムとメールで連絡を取り合っていると、突然彼女からSOSのメールが届き事態は急変していく…。アレクサンドラの本の主人公であるヒーローの名はアレックス・ローバー。彼女の名前を男性のような呼び名にしただけで、実際は似ても似付かぬ存在。冒険はおろか外出すらできずに引きももる毎日。そんな彼女が会ったこともない少女ニムの為に、様々な困難に立ち向いながら飛行機を乗り継ぎ、荒波を乗り越えて目的地まで到着する。その珍道中を、あの名優ジョディ・フォスターがコメディ満載で演じている姿がなんとも初々しい。最近では芯の強い女性の役が多く、こういったコメディをまさか彼女が演じるとは思ってもいなかったので、そのギャップを楽しむことができた。ただ物語はあくまで児童小説ということもあり、実際の主人公はアビゲイル・ブレスリン演じるニムではないかと感じる。大自然の中で父親と二人だけで元気に暮らしているニムと、引きこもりのアレクサンドラは正反対のように映るとは思うが、実際には似たような境遇のようにも感じる。そう考えながら鑑賞してみると、また違った見方ができるようにも感じられる。しかし二人が出会ってからの展開は、どうも上手く描かれていないように感じられるのが残念でした。子供向けの内容ではあるが、ジョディ・フォスターの珍しいコメディ作品としてや、子供と一緒にも楽しめるであろう作品。個人的にはちょっと物足りなさを感じてしまいました。◆映画ランキング◆
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セックス・アンド・ザ・シティ
「セックス・アンド・ザ・シティ」★★☆
原題:Sex and the City
監督:マイケル・パトリック・キング
製作:アメリカ、2008年
出演:サラ・ジェシカ・パーカー、キム・キャトラル、クリスティン・デイビス、シンシア・ニクソン、クリス・ノース、ジェニファー・ハドソン、他
育児や結婚生活に奮闘するミランダ、いまだ“夢見る少女”気味なシャーロットなど、親友たちの近況に感心したり呆れたりのキャリー。当の本人も恋人ビックとの結婚を決意するが、思わぬトラブルに見舞われてしまう。【MovieWalker】
ニューヨークに暮らす女性4人の本音を赤裸々に描き、日本でも大人気だった伝説のテレビドラマの映画化。テレビシリーズ終了後から4年後という設定で、キャリーら4人が恋愛に仕事に奔走する姿を描いている。人気があることも知っており、何人かファンだという方も身近にはいましたが、テレビシリーズを未見のまま今回の劇場版を鑑賞してきました。テレビシリーズでは4人それぞれがハッピーエンドを迎えたらしいのですが、その後に待ち受けていたエピソードをなんとも下品極まりなく披露している。ファンの方には大変申し訳ないのですが、ボクには下品で節操がない作品にしか映りませんでした。それが魅力だと言われても、40・50歳のいい年したおばさん連中が真実の愛(LOVE)だのトキメキを貪欲に追求する姿は、観ていて正直ドン引きしてしまいました。内容を全く知らずに観たのも悪いのですが、明らかにファン以外の方は楽しむことが難しいと思います。キャリーの結婚騒動を主軸として、友人達のエピソードが随所に絡んでくる。強いて見所を挙げるとすれば、華やかで煌びやかなファッション。数々の有名ブランドを堪能できるが、中でもビビアン・ウエストウッドとベラ・ウォンのウェディングドレスが印象的でした。多くの女性にとって「SATC」のような生活は憧れなのだろうが、ある程度年齢を重ねてきて色恋ばかりを追いかけるのはどうかと思いました。上映時間も長く、疲れだけが残ってしまった作品。◆映画ランキング◆
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スター・ウォーズ クローン・ウォーズ
「スター・ウォーズ クローン・ウォーズ」★★★
原題:Star Wars: The Clone Wars
監督: デイブ・フィローニ
製作:アメリカ、2008年
出演:マット・ランター、アシュリー・エクスタイン、ジェームズ・アーノルド・テイラー、ディー・ブラッドリー・ベイカー、トム・ケイン、ニカ・フッターマン、イアン・アバークロンビー、キャサリン・テイバー、アンソニー・ダニエルズ、クリストファー・リー、サミュエル・L・ジャクソン、他
息子を誘拐された、犯罪組織の首領ジャバ・ザ・ハットが、その救出をジェダイ騎士団に求めてきた。今後、クローン戦争を進めるうえで彼の強大な力が必要と感じたヨーダは、事件の解決をアナキンとオビ=ワンに託す。【MovieWalker】
30年の長い歳月を費やして完結したスター・ウォーズ。そのスターウォーズシリーズの新3部作「エピソード2 クローンの攻撃」と「エピソード3 シスの復讐」の間に位置するクローン戦争を描いた長編CGアニメーションがこの「スター・ウォーズ クローン・ウォーズ」です。見方によっては新たなスターウォーズシリーズとも捉えられるのだろう。しかし個人的にはどうも新たなファミリー向けの作品というイメージを鑑賞後抱いてしまいました。シリーズ初のアニメ版を劇場公開することによって、今秋からの全米放送開始が予定されるTVアニメ・シリーズへという流れが、どうも商業的なので遺憾でしかない。今までこのスターウォーズという作品に魅了されたファンの一人として、どうもただのパロディとしか感じられない…。今回新たに登場する新キャラで、ジェダイを目指して修行中の少女アソーカ・タノというパダワンがいる。生意気で無鉄砲なところがやや目立つが、作品を通してそれなりに活躍していく。その他にもジャバの子供や敵のアサジ・ヴェントレスなどが登場するのだが、どうもしっくりとこない。やはり実写版での迫力が脳裏に焼きついているためか、CGでは物足りなさを感じてしまう部分がある。実写で表現しきれなかった部分をアニメで補足するのはわかるのだが、どうしても腑に落ちない。文句ばかり言ってしまいがちだが、しっかりと旧作ネタなども要所要所に散りばめられているので、それなりに心を擽られてしまいます。ボクはスターウォーズが大好きなので偏見を持ってしまいましたが、これはこれで子供と一緒に鑑賞して楽しめる作品なのではないかとも思います。ただ、若干の予備知識があったほうがより一層楽しめることでしょう。◆映画ランキング◆
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ゼア・ウィル・ビー・ブラッド
「ゼア・ウィル・ビー・ブラッド」DVD鑑賞★★★★
原題:There Will Be Blood
監督:ポール・トーマス・アンダーソン
製作:アメリカ、2007年
出演:ダニエル・デイ=ルイス、ポール・ダノ、ケビン・J・オコナー、キアラン・ハインズ、ディロン・フレイジャー、ラッセル・ハーバード、ランダル・カーバー、他
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第80回アカデミー賞で主演男優賞と撮影賞を受賞した「ゼア・ウィル・ビー・ブラッド」は、社会派作家アプトン・シンクレアによる原作「石油」を基に、20世紀初頭のアメリカにおける石油産業を背景に描かれた作品。主人公であるダニエル・プレインビューを取り巻く、家族・宗教・欲望・裏切りなどをダークな世界観で描写している。一攫千金を夢見る一人の男が一人の青年から石油の情報を得て、無知な村人を騙したり、養子の息子を連れて歩き周囲の同情を得たりと、自分が成功するためにはありとあらゆる手段を非情なまでに行う。その野心家ぶりは、どこか当時の世の中を映し出しているかのように感じられる。やがて石油の発掘に成功し巨額の富と権力を得るごとに、彼の傲慢さは増していく一方。家族や血の繋がりなどを捨て、富や権力ばかりに異常なまでに固執する姿は見ていておぞましい光景にしか映らない。こういったアメリカンドリームの裏側に蔓延る暗く深い底なしの闇を、名優ダニエル・デイ=ルイスがこれでもかといわんばかりの貫禄で見せ付けてくれる。この演技は圧巻でした。しかし、彼の存在感があまりにも大きすぎたためか、養子の息子や福音伝道師イーライの存在がやや薄れてしまっているようにも感じられる。明らかに彼らのエピソードが弱すぎて、物語にアクセントをつけるに至らない。結局は主人公の成り上がり者ぶりの行き着く先というものを見せられても、安易に想像がつくのでラストはやや拍子抜けした部分がある。石油を象徴とするような黒々とした映像は、人の心の闇を映し出しているように感じられる。好きな作風ではあるが、玄人向けで上映時間が長いのが難点な作品。◆映画ランキング◆
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スカイ・クロラ The Sky Crawlers
「スカイ・クロラ The Sky Crawlers」★★★
監督:押井守
製作:日本、2008年
出演:菊地凛子、加瀬亮、谷原章介、栗山千明、山口愛、平川大輔、竹若拓磨、麦人、大塚芳忠、安藤麻吹、兵藤まこ、西尾由佳理、ひし美ゆり子、竹中直人、榊原良子、他
思春期の姿のまま永遠に生き続ける子供“キルドレ”が兵士として参加する戦争が、ショーとしてテレビ中継される世界。キルドレのユーイチは、とある基地に戦闘機パイロットとして配属され、女性司令官のスイトと出会う。【MovieWalker】
森博嗣の同名小説の第1巻を映画化した作品。監督には「イノセンス」以来4年ぶりのアニメーション映画となる押井守。彼の作品といえば、日本アニメ史上初のカンヌ国際映画祭コンペティション部門出品を果たした「イノセンス」や「攻殻機動隊」などが有名です。友人などのマニア連中は、こぞって絶賛していますが、どうもボクはあまり彼の作品を面白いと感じる部分が少ないような気がする…。今回の新作である「スカイ・クロラ The Sky Crawlers」は、ショーとしての戦争に戦闘機のパイロットとして乗ることを義務付けられたキルドレと呼ばれる子供達の物語。彼らは永遠に年を取らずに、思春期のままの姿の子供。そんな彼らの苦悩や生死、それに纏わる愛について描かれている。まず観て分かることなのだが、テーマはいたってシンプルであり明確である。戦死することでしか死ぬことができないキルドレたちの生と死を、地上と空中という二つの異なる空間を使い描いている。地上での描写は、子供でありながら酒や女を買い、何気ない日常でありながら彼らにとっては何処か幻想的であり、虚ろな世界観を2Dで表現している。それとは全く逆で、空中での圧倒的なまでの迫力ある戦闘シーンは3Dで描かれており、迫力とスピードの圧倒的な質感を体感させてくれる。この3Dを観てしまうと、なんだか地上での2Dが物足りなくなってしまう。しかもキャラの絵自体があまり好きではないので、更に追い討ちをかけてしまう悪循環。そんな2Dの世界で子供達の愛を語られても、白けてしまい感情移入できない。しかも声優には、加瀬亮や菊地凛子などの俳優陣を使っているので、益々白けてきてしまう。明らかに声での演技がイマイチ。注目度はそれで上がるのだろうが、実際に作品のクオリティは下がっているようにしか感じられない。先の見えない世界を生きるキルドレを観ていると、先が見えずに不安でいる現代の人々に重なって見える。何処か無意味で空虚である世界で生きていようとも、そこには何らかの変化があるのだという函南優一の台詞が、一番胸に響き深く考えさせられた。◆映画ランキング◆
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