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イングロリアス・バスターズ
「イングロリアス・バスターズ」★★★
原題:Inglorious Bastards
監督:クエンティン・タランティーノ
製作:アメリカ、2009年
出演:ブラッド・ピット、メラニー・ロラン、クリストフ・ヴァルツ、ダニエル・ブリュール、イーライ・ロス、ダイアン・クルーガー、ジュリー・ドレフュス、マイク・マイヤーズ、サミュエル・L・ジャクソン、他
ストーリー:1941年、ナチス占領下のフランスの田舎町で、家族を虐殺されたユダヤ人のショシャナ(メラニー・ロラン)はランダ大佐(クリストフ・ヴァルツ)の追跡を逃れる。一方、“イングロリアス・バスターズ”と呼ばれるレイン中尉(ブラッド・ピット)率いる連合軍の極秘部隊は、次々とナチス兵を血祭りにあげていた。やがて彼らはパリでの作戦を実行に移す。【シネマトゥデイ】
23日までの4日間、本作を観てつまらないと感じて上映開始後1時間以内に退席した観客には鑑賞料金を返却するという「面白さタランかったら全額返金しバスターズ」キャンペーンがなにやら行われているようだが、後ろに座った外人さんたちがあまりにもうるさく体臭も酷かったので途中退席したくなってしまいました…。正直なところあまりタラちゃんの作品は好きではない。どうしても彼の個性が強いので苦手意識が強くなっていたのだが、今回は多少観やすくなったような気がした。それでもタラちゃんらしさは健在で、史実とは明らかに異なった形で戦争というものを描いている。巧みな会話劇やカメラワークを駆使して、なんだか正直訳の分からない展開へと発展していく。予測不可能な展開に呆然としながら鑑賞していたのだが、後ろの席の外人さんたちは所々で爆笑していた。ボクには笑えるようなシーンではなかったのだが、やはり海外の笑いはどうもいまひとつ理解し難いものがあると痛感した。戦争映画でありながら戦闘シーンなどもなく、意味深な会話劇と惨殺シーンの数々。何箇所か引用されたシーンなどもあったが、タラちゃんのファンではないボクのような人にはこの長い上映時間は徐々に苦痛になってきてしまう。個性ある役者が多数出演しており華はあったが、タランティーノ監督好きでなければあまりオススメはしない。だが逆に彼のファンならば楽しめるだろう作品。
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おと・な・り
「おと・な・り」DVD鑑賞★★☆
監督:熊澤尚人
製作:日本、2009年
出演:岡田准一、麻生久美子、谷村美月、岡田義徳、池内博之、市川実日子、とよた真帆、平田満、森本レオ、他
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風景写真を撮りたいという夢を抱きながら、友人でもある人気モデルの撮影に忙しい日々を送るカメラマンの聡(岡田准一)。一方、フラワーデザイナーを目指して花屋のバイトをしながら、フランス留学を控えた七緒(麻生久美子)。同じアパートの隣同士に暮らす二人は、いつしか互いの生活音に癒しを感じるようになる。【シネマトゥデイ】
30歳で夢ばかりを追いかけて生活しているのは羨ましくもあり、将来に不安を感じてしまう微妙なお年頃。都会の片隅の隣り同士のアパートに暮らし、それぞれ人生の岐路に立つ30歳の男女。お互いの生活音を耳にしていき、いつしか心が通い合っていくという内容。正直いい年の割りにちょっとメルヘンチックなラブストーリーなのだが、なぜか麻生久美子だと許せてしまう魅力を彼女は持っているように思う。ちょっと変わったタイトルなのだが、どうやら「お隣」と「音鳴り」をかけた言葉のようだ。聡は売れっ子のカメラマンでありながら、本心では風景を撮りたくて人生に迷っている。一方七緒の方はフラワーデザイナーを目指して花屋でバイトをしながら、フランス留学を控えている。何の接点もないような二人なのだが、コーヒー豆を挽く音やフランス語などお互いの部屋から聞こえてくる音だけで惹かれあっていく。お隣さんの音は確かに気になるもの。しかしお互い顔も合わせた事もなく、独身で恋人もいなく30歳という年齢なので、なんだか普通では考えられない設定に少し戸惑ってしまう。嫌でも世の中の見なくていい部分などを見てしまい純粋でないだけかもしれないが、ちょっとボクにはこの設定は無理のような気がしてならない。大人になればそれなりに心の葛藤もあるし、道を模索して迷うこともある。だからこそ癒しというものは必要になってくる。生活音がお互いの基調音であり、そこから恋に発展していくという安易な展開。恥ずかしさをかんじてしまうが、ラストの画像ナシで会話だけのエンドクレジットはなかなか新鮮で良かった。でも内容はちょっと青臭くて苦手かもしれない。
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ある公爵夫人の生涯
「ある公爵夫人の生涯」DVD鑑賞★★★
原題:The Duchess
監督:ソウル・ディブ
製作:イギリス、フランス、イタリア、2008年
出演:キーラ・ナイトレイ、レイフ・ファインズ、シャーロット・ランプリング、ドミニク・クーパー、ヘイレイ・アトウェル、他
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ダイアナ元王太子妃の直系の祖先でもあるジョージアナ・スペンサーのスキャンダラスな実話を映画化した作品。こういった昼ドラによくあるようなドロドロの関係を観る度に、なんだか興醒めしながら他人事のような感覚でしか鑑賞できない自分を知ってしまう。最も裕福な公爵の一人であるデヴォンシャー公爵に嫁ぐこととなったジョージアナ・スペンサー。こういった政略結婚のようなことが当たり前の時代で、17歳の彼女は聡明で美しい公爵夫人としてイギリスの人々から愛されていく。どこかダイアナに似ているような気もするが、所詮は世間知らずの小娘が何も知らずに社交界にデビューしてしまい、現実を知っていくだけのこと。この時代夫が妻に望むことは男子の後継者を生んでくれることだけ。そんな中で生まれてくるのが女の子ばかりで、次第に夫の態度も変わっていくのは止めることが出来ないものだろう。あまりにも当時は屈折した考えだったと思うのだが、どうしても彼女を悲劇のヒロインとして観ることができない。夫に愛されず、結婚生活も不幸。だからといって不倫をして、その相手の子供を宿し極秘に出産する。内容だけならば映画にするには申し分なく、ダイアナと同じような道を歩んでしまった悲劇のヒロインとしては面白いかもしれない。しかし人間的にはどうかと聞かれると、ただの世間知らずのわがまま娘のやりたい放題の日常を描いているようにも感じてならない。どんなに社交界の華として君臨し、イギリス中から愛されようとも、人間的に尊敬できるような人物には個人的には感じられなかった。しかし幾多のスキャンダルにもめげずに、女として公爵夫人として品格を保った彼女の強さには凄いものを感じてしまう。
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アンダーワールド ビギンズ
「アンダーワールド ビギンズ」DVD鑑賞★★★
原題:Underworld: Rise of the Lycans
監督:パトリック・タトポロス
製作:アメリカ、2009年
出演:マイケル・シーン、ビル・ナイ、ローナ・ミトラ、ケイト・ベッキンセール、他
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吸血鬼族と狼男族の戦いを描いた「アンダーワールド」シリーズの第3弾。前2作を鑑賞していないにも係わらず、ビギンズということなので試しに鑑賞してみました。ケイト・ベッキンセイル演じる女処刑人セリーンが、なぜ今尚続いている激しい戦いに身を置く事となったのかという歴史を知ることとなる。ファンならば必見だろうが、何も予備知識がなくとも観ていればある程度は話の内容は理解できる。ヴァンパイア族の長老であるビクターが、狼男族から新たな種族であるライカンを創りだし奴隷として扱っていた。そんな中、ライカンの始祖であるルシアンと、ヴァンパイア族の長老ビクターの娘であるソーニャが禁断の恋に落ちてしまう。絵に描いたようなストーリー展開に、種族は違えども愛する女性ソーニャとの自由を手に入れるために、ルシアンはヴァンパイア族に戦いを挑む。男の激しい生き様と、運命に翻弄される女。やはりこういったお話には悲劇が付き物であり、そこから後世まで続いていく戦いが存在する。作品のかもし出すダークな世界観やアクションなどは見応えがある。しかし思っていたよりも少々地味な作品のようにも感じられる。
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愛のそよ風
「愛のそよ風」DVD鑑賞★★★
原題:Breezy
監督:クリント・イーストウッド
製作:アメリカ、1973年
出演:ウィリアム・ホールデン 、ケイ・レンツ 、ロジャー・C・カーメル、シェリー・モリソン、ジョーン・ホッチキス、マージ・デュセイ、ジェイミー・スミス・ジャクソン、ノーマン・バートールド、リン・ボーデン、デニス・オリヴェリ、他
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クリント・イーストウッド監督作品といえば、最近では「チェンジリング」や「グラン・トリノ」など素晴らしい作品ばかり。そんなクリント・イーストウッドが監督3作目にして初めて監督業に専念したのが「愛のそよ風」。しかしこの作品は、唯一彼の作品中劇場未公開であり、テレビでだけ放送された作品であり、今回初のソフト化となったもの。違った意味で興味をそそられるので鑑賞してみました。50代でバツイチの裕福な男が、突然車に乗り込んできたヒッピー風の少女と出会ったことによって、自分の生きかたを改めて見つめ直し、素直に生きていこうとする物語。中年男と若い女の恋愛ドラマという、ちょっとイーストウッド作品にしては物珍しい気もするのだが、丁寧に描かれていく描写の数々や、繊細な演出などは今に通じるものがあると感じられる。裕福であり何不自由のない生活をしていても、やはり一人であれば孤独を感じてしまうもの。そこへ突然自由気ままにその日暮らしの若い小娘が何度も現れ、お構いなしにベラベラと喋り捲くる。当然のことながらはじめは苛立ち敬遠してしまうのだが、彼女に接するうちに心を許していってしまう。人を疑わずに全ての人が善人だと信じているのは、世間を知らないだけの子供だと思う。しかし大人になるにつれて、人を疑うことばかりで人を信じることに怯えていく。何も求めないで、ただ愛していると気持ちを伝える姿に、忘れかけていた純粋な心というものを思い出させられる。丁寧に作られてはいるが、これといって特に印象に残るシーンなどが少ない、普通の年の差恋愛もの。劇場未公開というのも納得してしまう。
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エレジー
「エレジー」DVD鑑賞★★★☆
原題:Elegy
監督:イザベル・コイシェ
製作:アメリカ、2008年
出演:ペネロペ・クルス、ベン・キングズレー、ピーター・サースガード、パトリシア・クラークソン、デニス・ホッパー、他
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フィリップ・ロスの短編小説「ダイング・アニマル」を映画化した作品。年齢差が30歳ある大人の男女の愛の物語は、なんとも言えぬ余韻が漂っている。近頃では男性に草食系が多いと言われるような時代になってきたが、肉食系のボクにはよく理解出来難いことである。男はいくつになっても男であり、それが60代であろうと美しい女性を見たら口説きたいと思ってしまうもの。肉体関係からはじまる恋愛もある。欲望に溺れ、ひたすら獣のように肉体を重ねあう日々を送るのも若い頃はありがちな話だろう。傍から見れば成功者である著名な大学教授デヴィッド。しかし家庭はとうの昔に崩壊してしまい、息子との仲も最悪な状態。日々快楽に溺れて女性にはセックスしか求めない生活。そんな彼の前にコンスエラという美しい学生が現れ、次第に彼女の虜になり一夜の関係のはずが深い関係へとなっていく。自分の娘ほど歳の離れた女性に惚れてしまう。さすがにそこまで年齢差のある関係はないが、年下の若い女性との恋愛をしたことがある方ならばこの老教授の心境が分かるだろう。今までにない感情などが沸き起こり、自分の意思とは無関係に行動などしてしまう。ある意味そんな狂ってしまうほど愛せる女性に出会えたことは奇跡かもしれないが、正直困惑してしまうことのほうが多い。美しすぎる女性というのも罪なものだと思います…。孤独、友人の死、別れ、病などの困難に向き合いながら描かれていく過程は共感できる部分が多かったような気がする。ベン・キングズレーの微妙な心情表現と、ペネロペ・クルスの天性の美貌をとてもうまく引き出している作品。美しい女性といつまでも恋はしていたいが、自分の老いというものをあまり感じたくはない年頃になってきました…。
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青い鳥
「青い鳥」DVD鑑賞★★★★☆
監督:中西健二
製作:日本、2008年
出演:阿部寛、本郷奏多、伊藤歩、重松収、太賀、鈴木達也、荒井萌、篠原愛実、他
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重松清の同名連作短編集の中の作品を映画化した作品。吃音症の臨時教師と生徒たちの葛藤と心の交流を描き、現代の深刻なイジメ問題について描いていく人間ドラマ。いじめによって自殺未遂のあった中学校を舞台に、臨時派遣教師としてきた村内。彼は吃音症というハンディキャップを持ちながらも、本気の言葉を生徒達に投げかける。本気の言葉を本気の気持ちで聞いて欲しいという彼の熱意は、はじめは生徒達には届かなく、クスクスと笑い声が起きるような有り様。自殺未遂などなかったかのように、平穏に新学期を迎えている生徒達。そんな生徒達に、「忘れるなんて、ひきょうだな」と言い放ち、野口の机を元の場所に戻させて、毎朝無人の机に向って挨拶し続ける村内。生徒達にとっては罰を与えられているような気持ちになってしまうのは理解できる。いじめ問題を反省し、過去と決別しようとしている学校全体の雰囲気の中、彼の行動が学校全体に動揺を誘っていく。人間忘れることができるから生きていけるものだと思うが、絶対に忘れてはいけないこともある。大人のご都合主義ともいえる体裁振った態度を見慣れてきた生徒達にとっては、村内は得体の知れない人間であり恐怖すら感じてしまうもの。吃音症であり滅多に口を開かない村内の真意は明らかにはされていないのだが、彼の一つ一つの行動にはなんらかの意味があるのだと気付かされる。本気の言葉を投げかけることによって、一番大切なこととは何かを伝えたいという想いが、不器用ながらも阿部寛の演技からひしひしと伝わってきた。一方、一度だけいじめに加担してしまった園部役の本郷奏多の演技も素晴らしい。一番演技力が必要な生徒役なのだが、14歳のナイーブな感性を見事に表現している。この作品で最も素晴らしいと感じるのは、リアリティある生徒達の演技。個々が特別演技力があるわけでもないが、それぞれの視線一つや何気ない表情から個性を感じられる。寡黙な教師の姿から、観る者に対して強く何かを訴え、心にとても響いてくる作品。いじめ問題という重いテーマだが、昔の14歳の頃の自分を重なり合わせて考えさせられた。
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アマルフィ 女神の報酬
「アマルフィ 女神の報酬」★★★
監督:西谷弘
製作:日本、2009年
出演:織田裕二、天海祐希、戸田恵梨香、佐藤浩市、大塚寧々、伊藤淳史、小野寺昭、平田満、佐野史郎、福山雅治、他
クリスマス目前のローマで日本人少女が失踪。G8外務大臣会合へのテロの予告を受け、現地入りしていた外交官の黒田は、少女の母親の代わりに誘拐犯からの電話に出たことから、彼女の偽りの夫として事件に巻き込まれる。【MovieWalker】
「ホワイトアウト」の映画化に続き、真保裕一の同名小説を原作に織田裕二主演で映画化された「アマルフィ 女神の報酬」。出演者達が妙にかぶっており序盤から嫌な予感がしていたのだが、やはりそうきたかという印象が強かった作品。開局50周年を迎えたフジテレビが全編イタリアロケで製作したサスペンス作品だけに、邦画にしてはかなりの力のいれよう。世界遺産だらけのローマ。しかも世界一美しい場所と呼ばれる港町アマルフィの街並みはとても美しい。イタリアの観光地を見れるだけでも、その美しい風景などの雰囲気にうっとりし堪能できることだろう。またソプラノ歌手サラ・ブライトマンが出演し主題歌でもある「タイム・トゥ・セイ・グッバイ」の旋律に更に酔いしれてしまう。ここまではかなりの高評価なのだが、どうも豪華な2時間スペシャルドラマというイメージが最後まで付き纏ってきてしまう。脚本もそれなりに練られており、様々な箇所にヒントが隠されているので謎解きもスムーズに進行していく。しかしやや強引な箇所も見受けられ、なぜか素直に面白いと思わせてくれないモノが存在しているように感じられる。主演の織田裕二はこういった組織の中で群れない一匹狼のような感じの役柄が似合う。豪華な俳優人の中に取り囲まれても、ちゃんと自分を出しているあたりはさすがだ。ただどうしてもラストの一番緊張感あるシーンの中、意図的な編集で映像を遮断してしまうのは理解出来ない。一気に今までの余韻が興醒めしてしまい呆然としてしまった。もう一つ、天海祐希演じる自己中でリアリティのない母親に対しても共感できなかった。それなりに見所もあり楽しめるが、個々のキャラが弱かったように感じられる作品。
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ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破
「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破」★★★★
監督:庵野秀明
製作:日本、2009年
出演:緒方恵美、林原めぐみ、宮村優子、坂本真綾、三石琴乃、山口由里子、山寺宏一、他
巨大人型兵器エヴァンゲリオンに乗って、未知なる敵、使徒と戦うことを余儀なくされた14歳のシンジ。女性パイロットの綾波レイとともに任務につく彼の新しい仲間、アスカがエヴァンゲリオン2号機とともにやってくる。【MovieWalker】
人気アニメのシリーズ第2部である「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破」を鑑賞。初日から長蛇の列で劇場は大混雑。いい意味で今回は、新シリーズの幕開けといったイメージを強烈に受けたというのが率直な感想かもしれない。前作「序」では、テレビシリーズを再構築した既存の内容がベースとなっており、今までの復習といった印象しか残らずいまいち新しい感じがしなかった。しかし今回の「破」からは、新キャラ、新エヴァ、ビジュアルにおける全ての面でオリジナル色を出しており楽しませてくれる。テレビ版の内容をあまり知りすぎていると、ちょっと頭を軽く混乱させられてしまうような気がするストーリー展開であり、新たなる未知への世界への入り口なのかもしれない。冒頭から新キャラである、真希波・マリ・イラストリアスとエヴァンゲリオン仮設5号機の登場が新鮮さを与えている。そしてなによりもCGを使った圧倒的な戦闘シーンの数々には興奮させられる。また主要キャラクターである惣流・アスカ・ラングレーから式波・アスカ・ラングレーへの名称変更。彼女が乗るエヴァンゲリオン2号機のデザインも若干異なっている。アスカは綾波レイと人気を二分するキャラだが、今作ではそれほどの活躍が見られないのが残念だが、テレビばんからのお約束でもあるサービスショットは健在。マリの細かな説明などはないが、アスカやレイなどの心理を丁寧に描かれているのはファンにとっては嬉しいことだろう。特にレイの「ぽかぽか」という表現には、人間らしい一面を強く感じられ心が和む。主人公であるシンジは、今回もネガティブでイライラさせられるのだが、終盤などで見せる活躍で一気に払拭させれれる。ただ謎が多くあり、色々な憶測で鑑賞しなければいけなく、少々頭を使いすぎて疲れてしまう部分が多いようにも思える。今回もカヲルの意味深発言があり、意外な登場をする。使徒のデザインも変わり、鍵なるモノも存在し、益々次回作である「Q」への期待が高まる。新たなエヴァを確立し、これまでのイメージを見事に破壊してくれたのは見事。新要素をたっぷりと味わえる内容に満足することだろう。次回予告が最後にあるが、また新たな一面を覗かせている。個人的に予想していたよりも衝撃を強く受けた作品。新シリーズは一体どうなってしまうのか予測不能な部分が面白い。どうでもいいことかもしれないが、主題歌の「Beautiful World-PLANiTb Acoustica Mix-」や誰もが知っているであろう有名曲に、一瞬目が点になってしまった。
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愛を読むひと
「愛を読むひと」★★★★
原題:The Reader
監督:スティーヴン・ダルドリー
製作:アメリカ、ドイツ、2008年
出演:ケイト・ウィンスレット、レイフ・ファインズ、ブルーノ・ガンツ、デビッド・クロス、レナ・オリン、アレクサンドラ・マリア・ララ、カロリーネ・ヘルフルト、他
15歳のマイケルはある日、21歳も年上のハンナと出会い、恋に落ちる。ところがある日突然、彼女はマイケルの前から姿を消してしまう。数年後、法学専攻の大学生となった彼は法廷でハンナと思いもよらぬ再会を果たす。【MovieWalker】
ベルンハルト・シュリンクの「朗読者」を原案にして映像化され、第81回アカデミー賞でケイト・ウィンスレットが主演女優賞を受賞した作品。本の朗読を通じて、男女が愛を確かめ合い通じ合う姿は無償の愛。女性にオススメなラブストーリーではあるが、観る側に答えを委ねられるシーンがいくつもあり、深く考えさせられるものが多い。舞台は1958年のドイツから始まる。15歳のまだあどけない少年であるマイケルは、21歳も年上の女性であるハンナに恋をする。何度も情事を重ねていき、いつしかベッドで本を彼女に朗読するのが二人の愛の儀式となっていく。そんな中、突然ハンナがマイケルの前から姿を消してしまう。初めて愛した大人の女性が、突然消えてしまうショックは到底言葉では言い表せない心の苦痛を伴う。愛を知り、突然ひと夏の愛を失う…。そんな二人は8年後の戦時中の罪を裁く法廷で、見学に訪れた法科大学生と、裁かれる被告人の1人として再会する。愛した女性が罪を犯し、傍聴しなければならない心境は計り知れないものがあるだろう。しかし弁明を一切しない彼女には、ある秘密があることをマイケルは知ってしまう。もしもその事実を明かせば罪も少しは軽くなるかもしれない。しかし彼女は断固としてその秘密を隠し通し、マイケルも彼女の尊厳を傷つけまいと明かすことをしない。もしも彼の立場だったら、もしも彼女の立場だったらどうしただろうか?そんな問いを投げかけられたような気がする。秘密を明かさない為に、お互いが一生苦悩を抱えたまま生きなければならない。しかし苦悩をともに抱えるからこそ、そこにはきっと何かが存在したのかもしれないだろうと考える。禁断の愛やホロコースト裁判を大々的に描いてはいるが、観る側には全く違った形で色々な問いかけをしているのが感じられる。36歳から30年間ハンナを演じたケイト・ウィンスレットの演技は圧巻であり、主演女優賞に相応しいものだと感じる。しかしファンには申し訳ないが、どうも女性としての色気をあまり感じられないのが残念。朗読を通じて感じられる愛に心を打たれた作品。
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